味見を避けたまま実習を重ねると起きやすいつまずき
調理師専門学校には、魚の匂いや特定の野菜の食感が苦手なまま入学する人も多く、それ自体は決して珍しいことではありません。ただし苦手だからといって味見を避け続けていると、実習で味の加減を判断できず、思わぬところでつまずく原因になりやすいので注意が必要です。
味を確かめずに分量どおりに作るだけでは、素材の状態による違いに気づけないため、仕上がりが毎回ぶれてしまうことがあります。とくに苦手な食材ほど下処理の良し悪しが味に表れやすく、確かめないまま進めることが失敗につながりやすい点を覚えておきましょう。
苦手な食材の下ごしらえを同じ班の人に任せきりにしていると、自分だけ扱い方を身につける機会を逃してしまうことにもなります。実技の試験や現場では担当を選べない場面が多いため、学生のうちに一通りの扱いを経験しておくことが大切だといわれています。
体質による食物の過敏症がある場合は話が別で、無理に口にすることは避け、早めに先生へ相談して対応を決めておく必要があります。好き嫌いと体質の問題を混同せず、安全を最優先にしたうえで、扱い方や味の確かめ方を工夫していく姿勢が求められます。
苦手意識を少しずつほどくための無理のない向き合い方
苦手な食材と向き合う最初の一歩としては、少量を口に含んで味の特徴を言葉にしてみることから始めるのが取り組みやすい方法です。苦い、青臭い、ねっとりしているといった感じ方を書き留めておくと、どの下処理でその特徴を和らげられるかを考える手がかりになります。
下ごしらえを工夫すると印象が大きく変わる食材も多く、湯通しや塩もみ、香味野菜との組み合わせで食べやすくなることがあります。実習で教わった方法を家でも試してみると、苦手だった素材が意外な一面を見せてくれて、扱うこと自体が少しずつ楽しくなっていきます。
先生や同級生に、その食材をおいしいと感じる理由を聞いてみることも、見方を変えるきっかけとして役立つ方法の一つといえます。自分とは違う感じ方を知ることで、お客さまの中にも好みの幅があることに気づき、料理を作るときの視野が広がっていくでしょう。
苦手意識は一度で消えるものではないため、月に一度は同じ食材を扱う機会をつくるなど、少しずつ慣れていく計画を立てるのがおすすめです。小さな成功を重ねるうちに抵抗感が薄れ、気づけば得意な一品として自信を持って作れるようになっていることもあります。
まとめ
苦手な食材と向き合うことを避け続けると、味見ができずに仕上がりがぶれたり、下ごしらえの経験が不足したりと、実習で困る場面が増えてしまいます。体質による問題は早めに相談しつつ、好き嫌いの範囲であれば少量から確かめる習慣をつけることが、確かな上達への近道になります。
資格を取って料理の仕事に就けば、扱う食材を自分で選べない日が必ず訪れるため、学校にいるうちに向き合っておく価値は大きいといえます。焦らず一歩ずつ慣れていけば、苦手だった素材がいつか自分の得意料理を支えてくれる存在へと変わっていくはずなので、前向きに挑戦してみましょう。調理師専門学校のことならこちら