家の台所でもできることは多い
実習で使う道具が家にそろっていないからと、家での復習をあきらめてしまう人は少なくありません。ところが本当に効いてくるのは、道具の数ではなく、同じ工程をどれだけ繰り返したのかという点です。
包丁とまな板さえ手元にあれば、切り方の練習は家の台所であっても十分に積むことができるものです。同じ太さにきれいにそろえるという訓練は、扱う材料が身近なものであっても効果はまったく変わりません。
火の扱いについても、鍋を一つ使うだけで、水気の飛ばし方や色づけの練習を重ねることができます。仕上がりを誰かに食べてもらう必要はまったくなく、自分の手の動きだけを見ていれば十分に足ります。
家で作ったものを実習のときの記憶と照らし合わせてみると、ずれている点がはっきり見えてきます。そのずれを次の実習の場であらためて確かめてみると、学びが一巡してきれいにつながっていくものです。
続けられる復習の組み立て方
続けられる復習にするには、一回の分量を思い切って小さくしておくことが何より大切になります。手のかかる献立ばかりを選んでしまうと、気持ちが重くなってしまい、次までの間が空いてしまいます。
曜日と時間をあらかじめ決めておくと、その日の気分の強さに左右されることなく続けやすくなります。短い時間であっても定まった間隔で繰り返していくほうが、まとめて長く取り組むよりもよく残ります。
同じ料理を続けざまに作るよりも、間を空けてもう一度作るほうが記憶の残り方は確かになります。忘れかけていたところから思い出そうとする作業そのものが、そのまま定着を助けてくれているからです。
調理師専門学校で学ぶ内容は幅が広く、資格に向けた勉強と実技の復習をどう配分するかが問われます。手を動かした直後に机の上での確認を挟むようにすると、両方が互いを支え合ってくれるようになります。
まとめ
家での復習で効いてくるのは、そろえた道具の数ではなく、工程をどれだけ繰り返せたかという一点に尽きます。この結論を先に握っておくと、道具の限られた台所であっても迷わずにすぐ練習を始められるようになっていきます。
小さく区切って決まった間隔で続けるという形は、忙しい時期であっても崩れにくい組み立て方だと言えそうです。一回ごとの手応えは小さなものでも、積み上がったときの差は学期の終わりに思いのほかはっきりと現れてきます。
家の台所というのは、失敗しても誰にも迷惑がかからない、思い切って試すことのできる貴重な場所でもあります。その気楽さを生かして手を動かした回数が、日々の実習室での落ち着きにそのままつながっていくのだと思われます。